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2008/06/19

対岸の火事

昨日は遅番勤務。

22時過ぎに職場を出て、徒歩で帰宅。

蒸し暑い一日だったので、ひんやりした夜の空気が心地良い。

22時25分頃、帰宅。

寝室を覗き、そらちゃんを寝かしつけている嫁さんに声を掛ける。

今日も一日頑張ったんだろう。

そらちゃんは、既にスヤスヤと寝入っている。

蒸し暑かった寝室の窓を開け、ボクはシャワーを浴びるコトに。

いつもの様に数分で汗を流し終えたボクは、缶ビールを一口、そして小さなカップ麺にお湯を注ぐ。

ボーっとテレビを見ながら過ごす、この一人の時間がなかなか良い。

いつもと変わらず、一日の終わりを迎えるはずだった。

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大変!

赤い!

煙が!

そんな嫁さんの呼び声に、ボクはただならぬ何かが起きていると察した。

急いで玄関に行くと、擦りガラス製の玄関扉の外が赤く染まっている!

ボクは扉を開けて、外へ飛び出した。

Conv200806190001火事!!!!!!!

なんと自宅前を流れる川の対岸にあるアパートが、今まさに炎に包まれている。

かなりの勢いで燃えているのに、自宅の周りの家はもちろん、対岸のアパートの周囲も誰も気付いていない様子。

Conv200806190002いつもと同じ暗く静かな住宅街に大きな火柱。

これは大変なコトだ。

ボクはすぐさま119番に通報し、場所と状況を伝えた。

そして、被害が広がらないコトが大切だと思い、対岸に自転車を走らせた。

アパートまでは下流の橋を渡らなければいけないので1分近くかかる。

息を切らせながらアパートに近づいたが、相変わらず、周囲の住宅街は全く気付いていない様子。

燃え盛る音は川の音にかき消され、煙は風で対岸に流れていったからだろう。

Conv200806190003 いつもと変わらない静かな住宅街の中に、轟々と燃えるアパート。

それは、あまりに異様で恐ろしい光景。

ボクは大声を出して、周囲の家に「火事だ!」と知らせて回った。

アパートは完全に燃えていて、もはや素人が近付ける状況ではない。

次第に近所の人たちが集まり始める。

そして間もなく、消防車のサイレンと共に、ホースを持った消防隊員たちが到着。

狭い路地で車は入れないため、ボクは現場に誘導した。

Conv200806190005あとは、ボクに出来るコトはない。

離れた場所で邪魔にならないように、隊員たちの消火作業を見守った。

燃えさかる炎の向こうに住民はいないか・・・。

それだけが心配だった。

しかし出火した部屋の住人は留守中、全4部屋ある他の部屋にも人はおらず、怪我人なし。

まさに不幸中の幸いというやつだ。

その後、消防や警察、色んな人に状況を聞かれ、何度も同じコトを説明した。

第一通報者であるボクは、もしかしたら放火した可能性もあるからだろう。

職場を出てからの道順、そして帰宅後に通報して現場にたどり着くまでの経過を、こと細かく説明する必要があった。

ボクが言うコトを消防署員が記録し、警察官が「供述調書」としてまとめ終わるまで、火事発生から3時間弱。

警察官が帰ったのは深夜1時過ぎ。

テーブルの上には、すっかり伸びきったカップ麺、そしてぬるくなった缶ビールが置かれていた。

そして数時間前にシャワーを浴びたのに、全身が煙臭かった。

一瞬の様だったけれど、長かった昨夜の一時。

しばらくの間、妙な高揚感があり、少し時間をかけて興奮を冷ましたボクだったけれど、布団に入ってからはあっという間に眠りについた。

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帰宅後、ボクが寝室の窓を開けていなければ、嫁さんはすぐ火事に気付かなかっただろう。

ものすごい勢いの炎だったので、ボクの通報が遅れていたら、もっと被害が広がっていたのかもしれない。

何よりあの部屋に人がいたら・・・。

色々考えるとゾッとする。

風が強く乾燥したこの街は、60年前に戦後全国2番目の規模の大火災に襲われ、街のほとんどを失った悲しい記憶を持っている。

だからこそ、この街の防火対策、火事への対応はすぐれており、また、火事への恐怖心も大きい。

被害が最小限に食い止められたコト、死傷者が出なかったコトにホッとしながらも、火事の恐ろしさを体感した夜だった。

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Conv200806190006ただならぬ事態に泣き出すそらちゃんと共に自宅に残り、火の元へ向かったボクを対岸で待っていた嫁さんは、心配していたに違いない。

もし自宅が火に包まれたら、ボクに何が出来るんだろう。

沢山の子どもたちが生活する職場が火に包まれたら、ボクに何が出来るんだろう。

もちろん絶対に起きてはならないコトだけど。

ボクが頼んで嫁さんに撮影してもらった火事の写真を、敢えて載せた。

火事の恐ろしさを、少しでもリアルに感じてもらうために。

火事を起こさぬよう、少しでも用心してもらうために。

ほんの少しの不用心で、形あるもの、ないもの、沢山の幸せを一瞬で失わないために・・・。

火事は本当に怖い。

Conv200806190007昨夜の出来事を、単なる「対岸の火事」で済ませてはいけない。

火の用心。

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