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2007/04/25

いただきます

ある晴れた春の日の昼下がり。

今年31歳を迎えるボクにとって、それは初めての体験。

辺りを見渡した後、ボクはそれを凝視する。

どういう訳か駐車場に顔を出しているそれ。

ボクがやらなくちゃ誰かにやられる。

幾重にも重なった茶褐色の皮を身にまとった体。

まるで獣のような産毛がびっしり。

手を触れると確かな「生命力」を感じさせられる。

それは確かに生きている。

ゴメンナサイ。

ボクは思い切ってスコップを突きさした。

その瞬間、妙な罪悪感に襲われる。

幾重にも重なった皮は予想以上にしぶとい。

でも後戻りは出来ない。

ボクはスコップを握る手に力を込めた。

ぐさっぐさっ。

それはゴロリと駐車場に転がったそれは、まるでイノシシの足。

わぉ・・・。

何だかひどく残酷な行為に思えてならなかった。

掘り起こされたそれは、冷蔵庫の中にいる。

食べられるその時を待っている。

ボクに発見されなければ、天高く伸びる立派な大人になっていたかもしれない。

大地の恵を全身に吸収してとうとう地上に顔を出した竹の子。

しっかりと味わいながら食するとしよう。

心を込めて「いただきます」と言おう。

さて、どうやって調理しようか。

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